「たけつき」の雑記

動画編集の「あとがき」とか

【AniPAFE2021】「なんとか賞」を取りたいと思った!

テーマ、選曲、構成、演出、の僕が思うなんとかかんとか。


AniPAFE2021お疲れさまでした。たけつきです。

構成賞 7位 総合賞 17位 を頂きました。
投票していただいた方、ありがとうございました。

 

投票はしてないけど良いと思っていただいた方、感想をくれた皆様、毎度のことならが感謝しかありません。

 

僕も少しだけ感想ツイートしてます。感想言いたい動画はたくさんありますが、沢山かけなくてごめんなさい。

twitter.com

 

僕は毎回動画を作ると動画のあとがきをするのですが、今回はAniPAFEに参加した動画として少し振り返ってみたいと思います。

 

参加作自体の「あとがき」はこちら ↓↓

taketsuki.hatenablog.com

 

■ 目次 ■

の3+1本でお送りいたします。

 

 

◆ テーマとコンセプトってなんだろう?

 

AniPAFEのテーマ賞の作品を見ていると「テーマ」なのか「コンセプト」なのか「副題」なのか分からなくて選ぶときにちょっと困ったというのがあります。去年も思った。

 

テーマ賞の目的として「テーマを考えるきっかけ」があるので、そんなに厳密に「テーマ」とは何かを問う必要はないとは思うんですけどね。

 

僕が思うところだと

 

・「○○(テーマ名)」を伝えたい表したい。
・そのために「△△(コンセプト)」という手段をとる。
・内容の捕捉として「□□(副題)」

 

だと思ってるんですけど、あってます?
そこが分からなくなってしまって選ぶときに申し訳ないなと思ってました。

 

自分の参加作で例えると、(僕は今回テーマを出していませんがw)

 

テーマ  :「あきらめない」「奮起」「再起」とか(かっこよく書けw)
コンセプト:「星の光」
副題   :「夜空いっぱいの星を集めて」

 

という感じです。

 

「もう一度ここから」を「星の光」という手段で形にした。

 

歌詞を拾って作っているので、結局そこに全部詰まってて、自分でひねり出したわけではないんです。言葉として形にしてないだけで、初めから曲そのものがテーマでありコンセプトです。

 

副題「夜空いっぱいの星を集めて」

これはまぁ…「今はまだ小さな光だけど少しづつ集め形にして輝こうね」という、全体を通しての気持ちですね。曲名をタイトルにしなければ、これが動画のタイトルでした。

 

僕はテーマを決めるにあたって、編集する前、構成を決める前に「テーマ」となる言葉を明確にする必要はないと思っています。テーマが必要ないのではなく、「言葉にする必要がない」

 

作りたいものがあるならそれはテーマがあるのと同義で、「言葉で形どらないだけ」のはず。他人と方向性を共有するために設定するのでなければ、作る前に「言葉にする」必要はないんじゃないかな。もちろん自分で見失わないために言葉にするというのもあるでしょうが。

 

むしろ言葉で形にした時点で伝えたかったことに、事前に「しなくていい圧縮」をしてる気もする。やりたかったことを圧縮した結果がMADなわけだから、作成したその圧縮フォルダの一番言いたかったことが「テーマ」なのだと思う。

 

作ったものを振り返った時に、自分で「これが言いたかった」って言えるのなら、それがたとえ後付けでも、それは立派なテーマだと思います。逆に言えないなら掴みづらくぼやけてしまったのかもしれないですね。

 

テーマを言葉として設定することを目的にすると、逆にぶれてしまうこともあるかも。

 

作成後、振り返って客観視する。

それも「テーマという言葉」をあとから設定する楽しみかもしれません。

 

 

◆ 選曲がイイと思うのは、「曲」が良いから?「編集」が良いから?

 

僕は曲を選ぶときに歌詞を重点的に拾います。インストでストーリー物を作ったこともありますが、実はさして使い方に違いがありません。

 

キャラクターの心情に言葉を当てはめるか、曲を当てはめるかの違いです。

 

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インストで作った時はプロットありきの選曲でした。
キャラクターが、挫け、あきらめ、後悔して、でも仲間とのふれあいで立ち上がる。


王道な流れに、ゆっくりと重く静かに悲しく始まって、明るく勢いのある調子で終わる曲をあてはめた。歌詞を気にせず、ある程度好きにできるのが利点であり 楽しさ でしょうか。

 

歌詞のないイントロ、間奏、アウトロは、歌詞の流れを無視して好きにできる部分なので結構好きです。

 

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キャラソンで作るときは、まぁ合うのは当たり前ですよね。公式曲でつくるなんて邪道だって意見もあるでしょうし、別の物を合わせるのがMADの醍醐味でもあるでしょう。

 

ただ公式曲、特にキャラソンで作ることの楽しさは、キャラクターの心情にどんな画をつけて表現するのかに尽きるんですよね。公式に無いなら自分で編集する。あるなら違ったアプローチで。楽しいねw

 

 

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今回は完全に歌詞ありきの選曲でした。
ホントにたまたまなのですが、主人公「澁谷かのん」が挫け踏み出す心情が歌詞とマッチしていると思っての選曲です。まぁホントのきっかけは「Star」が入ってるし合うんじゃね?ですねw 

 

そういう意味ではキャラソンに近い感覚でしょうか。キャラソンよりはシンクロ率が低いわけですから、どういう画を置いてそれっぽくするかが 楽しさ ですね。

 

今作でいえば、「星の欠片」と「澁谷かのん」をどう関連付けるか。アニメにはそういった描写はありませんから、そこを偽造することで、曲と原作の合わない部分をこじ付けれるかどうか。出来てたのか?

 

 

◆ 構成と演出、プロット作るの楽しいよ?

 

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僕は作る時にメモから書く人だけど、これやると何処から作っても大丈夫だし、全体像が破綻し難いのでオススメです。そのうえで、あとがきすると計画と結果の相違点が見えて面白いよ?

 

あ、破綻し難いのはプロットに対してですね。動画として破綻しないかどうかはしらん。

 

後はプロットを文字でTLに並べます。(Aviutl)
・それぞれの演出の尺が大体分かります。
・必要素材と作業量がなんとなく分かります。
・間に合うんちゃうかな?
・油断します。
・見誤ります。
・シンドイです。
夏休みの宿題は計画だけします。そこだけが楽しい。

 

ちなみに僕は大体最後のパートから作ります。次は最初かサビあたり。理由は最後さえあればどうにかなると思っているからですしらんけど。


入口と出口が決まってればルートも盛り上げ方も自由でいいし、一番盛り上がるであろうサビが、物語性を語らない単純なバトル演出、ダンスパートであったとしても破綻しないので、好きに作れるのは利点かも。

 

あとは、

一番言いたいことは最後か最初、もしくは両方に書け。ってはるか昔に国語の授業で教わった。なんで国語の話してんだw 

 

この文字で起こした部分がそれだけで破綻してないか、その部分だけで理解できるかが僕にとっての構成で、それにどんな画をつけるかが演出だと思っています。

 

悲しい気持ちという構成部分を表すときに何を置くのか。

 

立ち尽くす背中

悲しそうな口元

髪が揺れる横顔

夕日

伏せたスマホ

力ない足元

落ちる夢

 


動画の流れの中で構成部分を的確に形にするにはどれを選ぼうか、というのが演出の楽しみかなと思っています。真っ白な画面で表せる何かがあるのなら、それは立派な演出ですよね。

 

今回の自作で言うと、

 

構成
 澁谷かのんが受験を失敗したときの気持ち

 

演出
 表情、落ちる受験票
 制服の格差
 制服を着て伏す姿
 ソファで仰ぐ姿、虚無感
 拠り所がなく落ちていく空間
 暗い色にあるハッキリとした白のテキスト

 

構成
 歌に対して向き合わない 

 

演出
 スマホ画面 Let's sing(歌おうよ)から、No titleの音楽
 耳をふさぐためのヘッドホン
 寂しそうな背中
 外界から遮断された淡い色の「かのん」と白い空間
 線画への変化、無音になる自分 

 

などなど、

 

作ったことないけどバトルもので、

激しい殺陣のなか最後の一撃、そこにワンカット挟むなら、

 

・歯を食いしばる口元

・寂しそうな顔、悲しそうな顔

・楽しそうな笑み

・無表情

・ヒロインの笑顔

・仲間との思い出の品

 

そこに物語性や意味を付随できるなら、きっとその一撃は

 

・力強く

・後悔に満ちて

・戦いを楽しみ

・鋭く研ぎ澄まされた

・守りたい

・復讐するための

 

一撃になるんだと思うんです。

 

こういうことをひたすら繰り返して最後まで埋めるんですけどね。作りもしないところまでひたすら考えて書いていくので、いつもメモが訳わかんくなる。プロットにするときは流石にまとめるけどw

 

言語化できるということは、感じたことを「伝えるフォーマット」にコンバートできるということ。そこから逆コンバートして画を妄想するんだぜ!

 

やっぱり、この考えたことを文字で起こしてる部分が一番好きで楽しいんです。わかります? わかります! みんな言語化しようぜ!

 

僕はドストレートに流れを作るので、「わかりやすい」と言ってもらうことがあって嬉しいなと思っています。逆に、含みを持たせた考えさせるような面白さとは違ったものだなと。

 

考察させるような面白さってどこの誰に対してなんだろう。

 

 ①ソースを知らない一見さん?
 ②作品は知ってる。という視聴者?
 ③キャラの内面まで考察できるディープなファン?

 

人気を博すなら圧倒的に①なのかなぁ。全部を網羅できるならそれに越したことはないけどね。

 

一体どれだけの解釈レイヤーに情報を仕込めばいいんだかw 解像度上げた上で多層構造にするのか? ターゲットを絞るのって難しいね。 

 

表現をぼかして抽象的にすればするほど、解釈の幅が広がって面白いものになるのかもしれない。ただ、他人に答えをゆだねるなら、「考えてもらうこと」が目的でない限り成立しないのでは?とも思ってます。「愛とは何か?」とかねw

 

他人にゆだねることの利点って、受け取った人がその人の許容範囲で一番シックリ来る解釈を選んで答えにできることだと思うんです。これって送信者側の伝えたいことが伝わってなくても成立するんですよね。

 

伝えたいのか、共感を得たいのか、理解されたいのか。僕は何がしたいんだろうかね。と思ったとき、あぁ、ただ言いたいだけなんだなとよく思うのです。そう、ただのオタクです。

 

 

◆ なんとか賞を取るために

テーマ、選曲、構成、演出、どこに注力するのか。僕は組立てるのが好きなので「構成」と言われるものが好きで作っています。

 

テーマが良いのは構成でテーマが理解できるからか? 

・見せ方としての演出テーマに則しているからそう見えるのか? 

演出がいいのは構成された流れに乗っているからか?

演出によって曲の盛り上がりを引き立てたからか?

選曲が良いのは、曲そのものが良いからか、構成、演出が添っているからか?

構成がいいのは、演出で見せれるからか?曲の進行に即しているからか?

 

そう考えていくと、何を伝えたいかというテーマ、それを紡ぐ構成、それをなす手段としての演出、そのすべてに選曲は絡むし、どれもお互いに切り離せず、評価基準として明確にカテゴライズできないな、なんてね。

 

結局、全部やんないとダメなんじゃんw MADって面白いね!

 

 

◆ ご挨拶

何でも書きなぐって出力するとスッキリするので、いつも書いてます。ここまで読んでくれた人(いるか?)お付き合いありがとう!

 

色んな人が、感想を言って、考えを語って、こういうのは楽しいですね。ただ作って投稿するだけでは味わえないイベントの醍醐味を味わえるわけですから、AniPAFEには感謝です。

 

何もわからず、タグだけつけて参加したAniPAFE2018がなければ、こういうのは味わえなかったでしょう。いはさん、お疲れ様です。ありがとうございました。

 

新たな運営さん、ゆきのふさん、yuuさん、(ほかにもいるのか?)次回楽しみにしています。次回も参加できればいいなぁ。

 

2016年に初めてMADを作ってから、早いもので5年も経ったw もしかしたら新人って言えなくなってきたのでは? つい昨日のようなつもりなんだけどこわいねー。

 

では、この辺りで僕のAniPAFE2021を一旦締めくくろうかな。

それでは、またなんか作った時にでもお会いしましょう。

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マンマルはいつも僕たちを見ているのです。